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体感中国語138―主語は既知の情報、だから述語より前です

 遠藤光暁氏の『中国語のエッセンス』(白帝社)を読んでいたら、こんな記述がありました。

     一般的に中国語の主語の位置(つまり動詞の前)に来るのは「既知」のことで、述語の位置(つまり動詞
    の後)に来るのは「未知」のことである、という大原則があります。
 
 そこで私は考えました。

 「」が主語のときは「」は聞く人の目の前にいるのですから、これはもう疑いようもなく既知の情報です。その「」がどうするのか、どうなのかを話し手は述べるわけですから、それは聞き手にとっては未知の情報になるはずです。

 「」が主語の場合はどうでしょうか。やはり述語以下で述べることは「」にとっては未知の情報のはずです。

 第3人称の場合はどうなのでしょうか。聞き手、または読み手にとっては「」または「她」に関する未知の情報が述べられているはずです。

 事物、出来事についても同じに違いありません。

 というわけで、「中国語の主語の位置に来るのは既知の情報、述語の位置に来るのは未知の情報」という遠藤説は正しいのだなあと思いました。


 でも、SOV構文の日本語はどうなのでしょうか。

 遠藤氏は以下のような例文を挙げていました。
         V
      客人来了。
        来客人了。


 この例文、日本語訳だといずれも「お客さんが来ました」となるが、前者は「(来ることになっていた)お客さんが来た。」という意味で、後者は「(予期せぬ)お客さんが来た。」という意味だと、遠藤氏は解説しています。

 ということは遠藤氏の中国語の大原則は日本語には必ずしもあてはまらないということなりそうです。


 そこで思い出したのですが、英語のThere is構文です。よく注意されることとして「There is a book on the desk.」とはいえても、「There is my book on the desk.」とはいえず、「My book is on the desk.」といわないといけないということです。

 これはなぜか中国語も同じで、「在桌子上有书。」とはいえても「在桌子上有我的书。」というのは不自然で、「我的书在桌子上。」というべきだということです。理由は同じで、「my book」「我的书」は既知情報だからです。


 前に「駐車場に私どもの車があります。いきましょう」という文例で、答えが2通りでたことがありました。

  我们的车在停车场, 咱们过去吧。
  Our car is in the parking lot.  Let's go.

  停车场有我们的车, 咱们过去吧。
  ×There is our car in the parking lot.  Let's go.

 後者は間違いだとしていたのですが、でも英語はおそらく間違いなのでしょうが、中国語も間違いなのかというと、ちょっと疑問になってきました。

 「君も知っているあの駐車場には私たちが乗る車が待っている。だから、行こう」と考えたとしたら、中国語の場合は許されるのではないでしょうか。


 “有”構文とか存現文とか、もう一度考え直す必要が私にはありますね。
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by damao36 | 2009-02-06 13:41 | 中国語 | Comments(0)
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