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体感中国語108―比較文 述語が形容詞の場合

比較文とは、ある事物・人物Aを別のある事物・人物Bと比べてどういう状態・程度なのかを表す表現です。

その比較文を守屋宏則氏の『中国語文法の基礎』に3つにパターン化してありましたので、それをもとに整理してみました。

Ⅰ A>B     Ⅱ A<B     Ⅲ A≒B     


それぞれの型の表現形式を整理すると、以下のようになりました。

Ⅰ A>Bの表現
 ① AはBよりCだ。                ABC
 ② Aは最もCだ。                 A
 ③ Aは誰よりも最もCだ。            A比谁都


Ⅱ A<Bの表現
 ① AよりBの方がCだ。              A不如BC
 ② AはBほどCではない。            A没有BC
 × AはBにくらべてCであるわけではない。  A不比BC


Ⅲ A≒Bの表現
 ① AはBくらいCだ。                A那么
 ② AはBと同程度にCだ。             A一样
 × AはBにくらべてCであるわけではない。  A不比BC



A>B型のマーカー語は「」ですが、英語の最上級に当たる表現は「」(副詞)とか「比谁都」とかになります。その否定形であるA<B型は「不如」(動詞)と「没有」で表現します。また、「不比」というのもあります。

A≒B型は「有~那么」と「跟~一样」、「不比」はここにも入ります。


それだは、「彼の給料は私より高い」の比較文バージョンをあげておきます。

Ⅰ A>B
1 他的工资比我高。

  His salary is higher than mine. (彼の給料は私より高い。)
2 他的工资比我高一点儿。
  His salary is a little higher than mine. (彼の給料は私よりちょっと高い。)
3 他的工资比我高500元。
  His salary is five hundred RMB higher than mine.  (彼の給料は私よりより500元高い。)
4 他的工资比我高得多。
   His salary is much higher than mine.  (彼の給料は私よりずっと高い。)
5 他的工资比谁都高。
  His salary is the highest of everyone. (彼の給料はだれよりも高い。)
6 他的工资在我班里最高。
  His salary is the highest in our group. (彼の給料は私たちの中では一番高い。)
7 他的工资最高。
  His salary is the highest. (彼の給料は一番高い。)


がこの型の基本形です。まずはこの形式をしっかり頭にたたきこんでおきましょう。

は述語形容詞の後に程度補語、数量補語、状態補語のついた文で、その状態が具体的にはどの程度、回数、状態なのかを示します。よく形容詞には程度を示す副詞「」、「」、「非常」などがつきますが、これらの副詞は絶対的な程度を表す副詞なので、直接比較文の述語・形容詞につけると矛盾が生じるので、ここは補語表現で示すことになります。

でも、、「~」(more)とか「~」(yet)、「稍微」(a little)とか「略微」は相対的な程度を表す副詞なので、直接述語・形容詞につけられるそうです。

は英語の比較最高級の表現です。


Ⅱ A<Bの表現

8 他的工资没有我高。
  His salary is not as higher as mine. (彼の給料は私ほど高くない。)
9 他的工资不如我高。
  My salary is higher than herss. (彼の給料より私の方が高い。)
10 他的工资不比我高。
   His salary is not as high as mine. (彼の給料は私に比べて高いわけではない/同じくらいだ。)



比我高」の否定文です。このは「有我高」(有している 私の給料額と同じ額を)を「」(ゼロ)で否定しているので、「ゼロ×(有している 私の給料額と同じ額を)=ゼロ」という計算式が成り立ち、「私の給料額と同じ額を 有していない→私ほど高い額ではない→私の方が高い」、つまり全否定の意味になります。

9は古文の名残でしょうか。有名な格言に「百问不如一见(Seeing is beleving.)というのがあり、日本の漢文では「百聞は一見にしかず」と「不如」を「しかず」と訓じ、その意味は「及ばない」となりますが、それと同じで、ここは「私には及ばない→私の方が高い」の意味になります。(

10の文は同様比我高」の否定文です。の文に「」という否定の副詞がついたでけですので、形式上はよりもに近いといえます。しかし、意味はちょと複雑です。

この文は「」という副詞が「比我高」を否定しています。「(比べる 私の給料額と)」を「」といっています。つまり、「私の給料額と比べることはいけない/
比べられない/比べるほどのことはない」といた意味があり、聞き手が「彼の方が給料高いのでは」と思い込んでいるようなときに使うと、「どんぐりの背比べですよ」のいみになります。したがって、文脈によっては、「彼は私とほとんど同じ高さだ」という意味にもなり、また「彼は私よりも低い。」という意味にもなるので、注意が必要な文です。(Ⅲ A≒Bにも入れています。)



Ⅲ A≒B
11 他的工资跟我一样高。 

   His salary is as high as mine. (彼の給料は私と同じくらいだ。)  
12 他的工资有我那么高。    
   His salary is as high as mine. (彼の給料は私と同じくらいだ。) 
10 他的工资不比我高。
   His salary is as high as mine. (彼の給料は私に比べて高いわけではない/同じくらいだ。)
    
 
11の文は「~と同じくらい~」というのを「跟~一样~」という、ということを覚えておきましょう。「跟~」は「和~」としてもよいのですが、書きことばではなぜか「同~」を使っています。

12の文は所有の動詞「」を使った構文です。この文の特徴は代詞「那么」(あのように そのように)を使うことです。どうして述語・形容詞の前に代詞「那么」を使うのか、よくわかりませんが、発音上のバランスからなのでしょうか。はこの文の否定形ですが、否定文のときは「那么」はつけてもつけなくてもいいのだそうです。不思議ですね。また、「那么」の代わりに「这么」などを使うこともできます。


長くなりましたので、述語が動詞の場合など、次回で考えることにしました。
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by damao36 | 2008-10-23 18:28 | 中国語 | Comments(0)
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