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体感中国語106―賓語イコール目的語ではない

英語の第1文型の例文を眺めていたら、こんな例文がありました。

    I live in Shanghai. (私は上海に住んでいます。)

私はこの文は第3文型SVOではないのかと思ったのでしたが、この文はSV型だそうで、「in Shanghai」はVである「live」を限定する副詞句なのだそうです。

in Shanghai」の部分、日本語だと「上海」になるので、「~に」とか「~を」とかあると、目的語と思ってしまうのですが、調べてみると日本語文法には目的語という用語は正式にはなく、この「~に」はニ格の格助詞で、その意味は「在りか受け手到達点変化の結果目的所有者行為の対象」と、日本語ネイティブの私もお手上げの多彩なはたらきがあるとのことです。


それでは中国語はどうなのでしょうか。まずは以下のように訳してみました。

    我 住在 上海。

」はもちろん主語。動詞は「住在」。この複合動詞は「住む」という意味の動詞「」と、直前の行為が存続しつづけているている意味の動詞「」がドッキングしたもので、これで「住んでいる」という意味になっています。なお、このように直前の行為のその後を示す用法を、中国語では補語と呼んでいます。

それでは動詞の後の名詞「上海」は文法成分の呼び名でいうとどうなるのでしょうか。

答えは「賓語」でしょう。日本で刊行されているほとんどの中国語文法書の用語に従うと目的語です。なぜ英語のように副詞句ではなく、賓語(目的語)なのかというと、中国語では動詞の後にくる名詞は、「動詞+名詞」の構造で後ろにある名詞は、全部賓語と呼ぶことにしているるからです。ですから、この中国語文は英語の第3文型に相当するSVOの構造なのです。


体感14でもふれたことなのですが、「私は日本人です。」という日本語の名詞述語文、英吾と中国語ではどうなのか、もう一度取り上げてみるととにします。

    I am a Japanese.
     S   V        C

    我 是 日本人。
     S   V     O

英語の「a Japanese」はS=Cが成り立つので、これは主語を補足している言葉だとして補語と呼んでいます。

ところで、中国語の場合は、「我住在上海」のところで説明したように、中国語の補語というのは、例えば「」という行為を「」で補っているように、ある行為・動作の結果などを示す語句を補語と呼んでいるのです。

ある行為・動作をしてすぐ後にその行為・動作の結果や程度などを別の動詞、動詞句、形容詞で表すという表現動詞を補足する述部表現、これもまた中国語の大きな特色なのです。そういた表現を中国語では補語と呼んでいるのです。

そこでもう補語という語は使えませんから、S=Cの関係にある英語の補語も、V→Oの関係になる目的語も、要するに「動詞+名詞」の構造の場合、動詞の後にある名詞(当然句・節も含む)を賓語と呼んでいるのです。 (きっとそうだと、私は推測しているのです。)
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by damao36 | 2008-10-20 10:43 | 中国語 | Comments(0)
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