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体感中国語104―もう一度中国語の文型を考える

中国語は語順の言語だとよく聞くのですが、それなのに中国語の文型はこれこれだと、英語の5文型のようなものを提示している書を見かけないので、文型がいくつあるのか自分なりにかつて数えてみたことがありました。その結果、最低12文型はあるという結論で、そのことについては体感22「中国語の文型は結局いくつ」で書いておきました。

なのに体感100では「基本形は日本語ならSV、英語ならSVO/C、中国語ならSVO」と書いてしまったので、いまちょっと矛盾を感じているところです。あれは日英中3言語の最も代表的な文型を挙げた大雑把ないいかたですと弁解しておこうか、どうしようかといま迷っているところです。


そこで、もう一度、中国語の文型を私なりに見直すことにしました。

まず「日本語ならSV」と述べたところ、正確にいい直すならば「日本語ならSP」でしょうか。

とは述語predicateの頭文字です。英語の述語は必ず動詞がくるのでverdのでいいのでしょうが、日本語の述語は形容詞も名詞もくるのですから、verdのでは不正確です。

「英語ならSVO/C」といいましたが、これだけでは英語の第4、5文型はカバーしきれていません。SVOO/Cも加えるべきでしょうか。

中国語はどうなのでしょうか。

中国語も日本語と同じく述部が形容詞や名詞というのもありますから、SP文型も認めるべきでしょう。

さらに、体感100「中国語の3つの表現パターン」で述べた3つのパターン、1事態・状態叙述文 2行動・意欲叙述文 3知覚・認定叙述文のうち、のパターンを実際に具体例に当たってみると、たいていSVOVOになるので、この型も中国語の特色として絶対に落とせない、そのように思われます。

ですから、先に述べたことは大雑把ないいかたなので、大雑把でいい時はあれでもよしとし、より正確に、しかも簡潔に日英中3言語の文型の特色をいうとしたら、このようにいい換えたら、と考えました。

「基本文型を簡潔にいうと、日本語はSP、英語はSVO/C、SVOO/C、中国語はSPSVO、それにSVOVOです。」
(中国語の補語は英語の補語とは違って動詞の補足語ですから述部に含めます。中国語のSVOVOの後ろのは形容詞がくることもあります。また、は省略自由です。)


最後に中国語のSVOVO文型について補足をしておきましょう。

この文型はいわゆる連動文兼語文(使役文、受身文)がその典型です。しかし、よく考えてみると介詞構文(“把”構文、比較文など)も入れていいのではないでしょうか。なぜなら中国語の前置詞である介詞のほとんどはもともと動詞で、その性質は失なわれてはいないと思うからです。だから介詞構文を含んだ文を否定するとき、“”や“没有”という否定の副詞は介詞構文の前に置かれるのです。きっとそうだからです。

また、述部に助動詞をもつのも、助動詞となる語は賓語(目的語)はとらないので、SVOVOではありませんが、のないSVVOと理解してもいいのではないでしょうか。

英語の動詞は知覚動詞につらなるときなどに原形不定詞といって動詞の原形のまま用いられることもありますが、それはまれで、ほとんどは不定詞とか動名詞とか分詞とかに変装して文中に表れます。中国語の動詞ははそんな器用な真似はできないので、そのままの姿で平気で何回も表れる、だから中国語はVVと動詞(動詞性の介詞、助動詞も含める)使用がが目立つ、そのように中国語の特色を理解したらいかがでしょうか。
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by damao36 | 2008-10-18 10:22 | Comments(0)
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