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体感中国語91ー「名詞+に」が英語では補語 中国語ではどうなる

「誰かが誰か何かVします」というのと「誰かが誰か何かVします」という文型、日本語ではいずれもSV型で、「誰か何か」と「誰か何か」の部分はα、つまり連用修飾語になります。


ところが英語ではどうなるのでしょうか。

 She wrote me a long letter. (彼女は私に長い手紙をくれました。)
B They elected him chairman.  (彼らは彼を議長に選びました。)

Aは第4文型の「S+V+O+O」で、「~に」、「~を」の部分はいずれも目的語です。Bはどうかというと、これは第5文型の「S+V+O+C」になり、「~を」は目的語ですが、「~に」の部分は目的語ではなく、目的語の補語になってしまいます。


それなら中国語はどうなるのでしょうか。英語と同じ文意の中国語で考えてみましょう。

A 她给我一封很长的信。
B 他们推选他会议主持人。

A、Bともにどうも目的語≑賓語になるようです。

英語はきっと「彼を選んだ」、「選んだというけれども一体全体何に選んだかというと、それはchairmanにだ」という発想なのです。つまり、目的語の「him」の足りない状況をあとから補って、「himchairman」なのですよと説明しているのです。

それに対して中国語はどうかというと、「彼を選んだ」、「会议主持人に選んだ」と2つの側面をただ並べて述べているだけで、「彼を何に選んだかというと」といった話し手のつぶやきは言わずもがなととばしているのです。私はそのようにこじつけたのですが、当たっているでしょうか。


もう一つ「会议主持人」を補語と呼べない理由は、中国語には述語となる動詞や形容詞の後に、英語とは違って、その動詞や形容詞の状態程度方向可能数量を補う表現が多くみられるからです。そのような述語を補足する語を中国語では補語と呼んでいるから、英語の補語は目的語にするしかない、きっとそうだからです。


そうすると中国語の目的語というのは英語の目的語とイコールではなく、英語の目的語と目的語補語を含むと考えることになるのではないでしょうか。体感15でも書きましたが、中国語の場合は目的語は目的語といわずに、やはり賓語というべきではないでしょうか。



≪追記≫
中国語の賓語は英語の目的語よりも範囲が広く、日本語で「~」、「~」となる部分だけでなく、「~」、「~」なども賓語に入るのでしょう。高校時代、漢文の授業で、返り点の説明のときに「ヲニト会ったらそこから返れ」といわれた記憶があります。要するに述語の後の名詞、名詞句、名詞節、例え形容詞や動詞句があったとしても「~であること/~すること」と訳せる部分はみんな賓語と考えていいのではないでしょうか。

前回、VOO型だとして例に挙げた「她骂他傻瓜。」(彼女は彼をバカだと罵った。)、英語に直したらVOC型になりそうですが、「傻瓜」はりっぱな名詞ですから、VOO型だと考えたのでした。
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by damao36 | 2008-09-29 08:11 | 中国語 | Comments(0)
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