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体感中国語85―格助詞は中国語と英語でどう表現するのか

 配置の言語である英語には助詞という品詞はありません。同じく配置の言語だと思っている中国語はというと、約50種類もある日本語ほどではありませんが、20種類ほどの助詞があります。

 英語に助詞がないのは、主格や目的格、補語格は語句の配置で決まるということと、つなぎの語として日本語にはない前置詞が助詞の役割を担っているからではないか、とまずはそのように推測しました。

 英語がそうであるなら、同じ配置の言語である中国語も、日本語のガ格、ヲ格、ニ格は配置が担当し、その他の格は英語の前置詞に当たる介詞が担っていると考えたのですが、そうであるかどうかを確認するために、日本語の格助詞に該当する中国語や英語にどのような語・句があるのか、辞書で調べてみました。

 日本語の格助詞は学校文法では11種類ほどあるのですが、外国語としての日本語文法での通説はどうも「が、を、に、と、へ、から、より、まで、で、」の9種類のようなので、この9種類を、ただし「が、を、に」は英語も中国語も配置が決めるはずということでここはパスし、残り7種類の格助詞を調べました。


「へ」: 往、向、朝、对、到、在、给、正~、正在、(正)~呢、~着呢、~的时候
      to, toward, for, onto, in, into, on, onto

「と」: 和、同、跟、与、跟(和)~一起、成为、变成、当作、定位、归于
      and, or, with, against, as, that, to, into,

「から」:从、由、自、自从、离、由~构成(组成)、用、以、跟、向、从~起、由于、因为、根据、被、
     为~所、起码、在、~以上

     from, out of 0, off, at, through, in  (場所の起点)
     from, after, since  (時間の起点)
      become, since, as, from, for, become of 0, out of 0   (原因・理由)
     from, out of 0, of (原料・材料)
     from, on   (観点・根拠)
     by, from, (動機のもとになる人・物)
      from (順序・範囲などの始点)

「より」:自、从、由、由于、比、较之、甚于、除了~(以外)、只~、由于
      from, out of 0, at, since, than, more A than B, rather A than B[A rather than B]
     would(had) better~, not so much B as A, above, but, except


「まで」:到、至、直到、~程度、到~地步、甚至于、连~都、只是、不过、罢了、完了 算了
     Until, till, to, up to, into, through, throughout, as far, only, just, merely,
     do not need to do, do not have to do


「で」: 在、用、以、乘、坐、骑、拿、因为、由于、有
     at, in, on, with, by, over, through, of, from, for, because of 0, owing to 0,
     on account of 0, due to 0, about, over

 
 予想通り中国語も英語も介詞・前置詞が大半を占めています。あとは副詞、接続詞などですが、中国語は動詞も顔を出しています。でも、中国語の助詞は”~呢、~着呢、被、为~所、不过、罢了、 算了”の数語だけですね。他の助詞はどうなっているのでしょうか。

 日本語を学ぶ外国人は一つの日本語の格助詞にこれだけの母語を準備しないといけないとしたら、とっても大変なことだと思われます。日本語をマスターした外国人はどのようなメカニズムでこうした助詞の用法を身につけるのでしょうか。

 いや日本語のネイティブである私、こんなにたくさん文法的意味をもつ格助詞を瞬時に自由に無意識にあやつるのですから、考えたらすごいのでしょうね。


 なお、格助詞とは何かについて、私は以下のように考えました。

 私たちのまわりにはたくさんのモノとかコトがあります。文法的にはそれは名詞の世界です。そしてそれらのモノやコトがウゴキ・タダヨっています。ウゴキ・タダヨウ世界は動詞の世界です。モノやコトがウゴキ・タダヨっているのが現実の世界です。私たちはその世界を言葉で表現しようとするときはどうするのでしょうか。名詞の世界と動詞の世界を関係づけてつなぐことになります。その2つの世界をつなぐつなぎの言葉、接着剤が日本語の場合は格助詞なのです。その格助詞には文構造の全体にかかわる「が・を・に」と構造の部分だけにかかわるその他とにわかれます。






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by damao36 | 2008-09-21 17:58 | 中国語 | Comments(0)
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